二十四節気のはなし*
2024年02月07日
この前新年を迎えたかと思えば、もう2月。二十四節気は節分を揚々と迎え、
七十二候では「東風解凍」(はるかぜこおりをとく)となります。
東風は風の吹く方向ではなく、春風の総称です。春は陰陽五行で東を司る為、
東風といえば、春の代名詞。次々に吹く春の風が、凍土を解かし始めます。
七十二候では東風と書いて「はるかぜ」と読むことになっていますが、一般的には「こち」と呼びます。
東風にはたくさんの子季語があり、春の様々な事象と併せて、
そこに広がっている情景をこまやかに伝えることができます。
真っ赤な椿が咲いている日は椿東風(つばきこち)、
サクラが咲いたら桜東風(さくらこち)、
ひばりが鳴く日の風は、雲雀東風(ひばりこち)、
サワラ漁が始まったら鰆東風(さわらこち)、ブリの幼魚が漁れる日のいなだ東風。
いかがでしょうか。たちまちに情景や匂いが浮かんできますね。
信号待ちの間にも、少し目をやればお花がちらほら見えてきました。