四季より細かな季節の話/ 七十二候🌿
2024年06月12日
カワニナという巻き貝はホタルの幼虫の重要なエサで、その場所にホタルが出るかどうかは、カワニナの生存を確認することでわかります。ホタルが好きな方は、よくニナを探しては「今年も出るな」とうれしくなるはずと言います。
今七十二候では、
腐草為螢 くされたるくさほたるとなる
とのこと。電気のない真っ暗な夜の田んぼにスーッ、スーッと光の筋が流れる光景はなんとも美しく、幻想的です。
蛍はきれいな水の場所で見られると云われているので、「腐った草」というのは、あらら?となりましたが、
梅雨の腐葉土の蒸されたような場所をさしているのかもしれませんし、雨に濡れた草かもしれませんが、いずれにしても梅雨の時期の湿気の多い土手の草から飛び立つので、「腐草為螢(くされたるくさほたるとなる)」という七十二候の表現はあながち間違っていないようにおもいます。
暑くになると食欲も落ちて、料理する意欲も下がりがちになるので、いまのうちにと、保存食の準備を梅酒や梅シロップをつくったり、お野菜を漬ける用に甘酢の素をつくったり、ご近所さんを訪問しても、そんな作業をされている様子がちらほら見られます。
来週からは梅雨入りしそうです。
「照照坊主」は平安時代に中国から伝わった風習だといわれています。
中国では、ほうきを持った女の子に似せてつくった紙人形が雨雲を払ってくれる、という言い伝えがありました。それが日本に伝わったとき、お坊さん(僧侶)の方が晴れの願いが叶いやすくなるイメージが強かったため白装束を着せた「坊主」になったそうです。